認定スクラムマスター研修を受けた

「組織パターン」の著者、James Coplien氏のスクラムマスター研修を受けた。
認定スクラムマスタ—研修 by James Coplien

組織パターン

今までスクラム関係の本で読んだことや、現場で感じていたこと、推測していたことの裏付けが取れてよかった。
ほとんどの開発現場に当てはまるのはPOの役割理解、コミットが一番不足していて、支援する仕組みが必要だと感じた。
いずれProductOwnerの研修も受けたい。

印象に残ったことや質問の回答メモ

1、PO
・開発リソースのコントロールをPOが担い、ROIを最大化するのがスクラム
・フィジビリティはPOの役割
 PBIの段階で実現可能性が明確であること
・採用技術の選択もPO側ですべき
※これらのタスクをDev以外のリソースで対応できるようにするか、スプリント外で対応する必要がある。
 Dev以外の、POが意思決定する為のリソースも確保べきだと思うけど、こういった作業を通じてDevのプロダクトへの理解も進むはずなので悩ましいところ

参考
 Product ManagerとProduct Ownerの役割の違いについて
 誰がプロダクトオーナーをやるとよいのか?

2、スプリントプランニング
・Devが間違えた理解で進めているのを発見したら
 Devが自発的に解決しようとしない限り失敗させる
 反省なしに改善しない
 失敗の要素が重要
※毎回指摘が無いと解決できないなら、POやSMがボトルネックになってしまう
 PBIの仕様を伝えるのはPOの役割だけど、Dev側からギャップを埋めに行く動きも必要。
 PO、Devが互いに越境するべき。
 カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで 

3、場所
・PO、SM、Devが同じ場所にいることが重要
※PO、SM、Devはある意味、家族以上に密にコミュニケーションする必要がある。同じ場所にいるのが一番いい。

4、スプリントプランニング
・PBI間の依存関係の把握は重要
 ただしPBIは単体でリリースできるようにすべき
・PBIはタスクではない、POが指示する為のツールではない
 POとDevが会話をする為のツール 
 市場を向いて、ユーザーの価値に繋がるものである必要がある
・順位づけは、Must、Might、Want、ではなく、1、2、3にする
・時間で見積もらない、作業量で見積もる
・スプリントプランニングは直近3スプリント分の計画を立てる
 3スプリント分見積もるのは、生産性を3倍にしたいから
 前倒しで終えたらすぐに次の作業に入れるようにする
・大きな項目(EPIC)は細分化する
 最も難しい点

5、科学的な根拠を持つ
・ユニットテストの効果は低い、という研究に基づいた論文がある
 自動化する意味があるテストは回帰テストのみ。
・根拠無く議論をしても意味が無い
 論文や統計情報をあたる

6、不確実性が無いところに俊敏性は生まれない
・予測はできるが、結果は約束できない
※同じシステム内でもSoRとSoEに分離して、品質や期限を守る部分と、試行すべき部分で、別のアプローチをとるとかが必要かも。

7、スプリントプランニング
・スプリントプランニング1
 スプリントゴールを決める
 スプリントバックログは作業計画
 POもSMも作ってはいけない。開発チームが作る必要がある。
 チームがPBIからPullする必要がある(POがPushするのではない)
・スプリントプランニング2
  スプリントゴールをどう作るか考える

8、スプリントの回し方
・全員で一つのPBIに対応する
 個別のメンバーが別のPBIを対応するとチームにならない
 リソースの集中投下で確実に終わらせていく
・Devのメンバーはクロスファンクショナルで対応すべき
 必要なことは学習する

9、ベロシティは計測できるが、計算できない
・メンバーが不在であることで、どれくらい下がるかはあらかじめ算出できない

参考資料とか

A Scrum Book The Spirit of the Game

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ちくちゅう